茜町春彦パーソナルメディア

投稿は不定期です.

「読書ログ」

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この本の対象読者:
ジョンローとかロスチャイルドとかケインズとかサトシナカモトなどに興味のある人.

読書感想:
現政権は金融経済政策を間違い続けていますね.宰相が経済音痴であることは周知の通りですが、後ろで操っている財務省の財務官僚の劣化が余りにも酷い・・・そして責任をとらない.

僕が思うに、世の中の景気を良くする方法は、労働することです.世の中が必要とする商品やサービスを労働者が働いて提供すること以外に、方法はないと思います.

政府が金融政策をあれこれ出したら、自動的に景気が良くなるなんてことは無いと思います.

●ちょっと引用してみます.
(P310)・・・デフレ克服のためのインフレターゲット政策というのは、ポール・クルーグマンという経済学者が日本向けに提案したものだった・・・ところが、実際にアベノミクスに繰り入れられ、2013年に日銀が本格的に採用するとなったときから、それは経済学上の論争ではなくなり、ただの「フェイク」対「フェイク」の罵り合いと化したのであった・・・いろいろ問題が多い提案だったが、のちに国際貿易論でノーベル経済学賞を得たことでも分かるように、クルーグマンも決して馬鹿ではない・・・しかし、日本銀行は2%の目標を掲げてそれを2年間でやると意気込んだ.ちまたの啓蒙的エコノミストたちは「お金を増やせば景気が良くなる」と単純な話に落とし込んで煽った・・・案の定、黒田東彦日銀総裁インフレターゲット政策を実施したが、インフレ率は低いままだった・・・期待インフレ率が上がれば伸びるはずだった消費は全く伸びなかった.もうこのあたりで物価上昇予想と消費行動の間には必ずしも因果関係が期待できないと思うべきだったのに、インフレターゲット論者たちは、社会調査を軽蔑していることもあって無視した・・・アベノミクスは当初、金融政策・財政政策・成長戦略の「3本の矢」ということになっていたが、2015年9月から、希望を生みだす強い経済・夢を紡ぐ子育て支援・安心につながる社会保障の「新3本の矢」に変わった.国民の多くは「なんのこっちゃ」と思ったが、いまやこんなことすら忘れ去られている.もうひとつ笑えるのは、アベノミクス支持派(厳密に何を支持しているのかは問わないとして)が「株価もGDPも伸びて、失業率も・・・
●引用を終わります.

読んだ本の題名:世界史を変えた詐欺師たち
著者:東谷暁(文春新書、980円税別)
発行:2018年7月20日第1刷