茜町春彦パーソナルメディア

投稿は不定期です.

「読書ログ」第1回

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題名:国体論
著者:白井聡集英社新書、940円税別)
発行:2018年4月22日第1刷
対象読者:戦前戦後の国家体制に関心のある人

感想:第1回
読み終わるのに、ちょっと時間がかかりそうなので、少しづつ読み進めながら分割して読書感想文を投稿してみたいと思います.投稿は全部で31回の予定です.たぶん面白いところは第4章、5章、6章、8章の辺りだと推測していますが、そこまでたどり着くことが出来るかどうかも分かりませんが、とりあえず読了することを目標に第1章の1項から始めます.尤も、感想と云うより世迷い言、与太話のたぐいですけど・・・

 

国体論:1章の1

ちょっと引用します.
(P16)・・・問題は改憲問題にとどまらない.安倍晋三を首班とする自民党政権およびその周辺は、「戦後レジームからの脱却」を唱え、戦後民主主義体制全般に対する憎悪にも似た感情を露にしてきた・・・
引用を終わります.

テレビや新聞とかで「戦後レジーム」と云う言葉をよく聞くようになりましたが、普通の人々はどのように理解しているのでしょうか.

戦後レジーム」とは何のことであるかと云うと、「日本政府には権威も権力も無く、実質的に日本国民を支配しているのは在日米軍であるが、それを誤魔化すために国民統合の象徴と云う概念を急きょ考え出して、支配者としての米軍の存在を不可視化している国家体制」のことであると、僕は思っています.

そうならば、「戦後レジームからの脱却」と云うことは「米軍の実質的支配を終了させて、国民主権の共和制」に移行することであると思います.まあ、そう云う主張であれば、容認できますけどね.

しかし現政権が「戦後レジームからの脱却」と言っているのは、単に国民の目をそらす為に唱えているだけで、内実は「米軍の為に自衛隊自衛軍に改変して、米軍と一緒に海外で行動ができるようにして、米国の兵器産業と日本の防衛企業に税金を湯水の如く注ぎ込める」ようにする、それだけのことだと思います.

現政権のやろうとしている事を「戦後レジームからの脱却」と表現しないで、「米軍に依存する国家体制の強化」とマスメディアが表現すれば、多くの人がスッキリ理解できるようになると思うんですけどねぇ・・・
(次回へ続く)