茜町春彦パーソナルメディア

投稿は不定期です.

「読書ログ」第9回

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白井聡著『国体論(集英社新書)』を少しづつ読み進めながら、感想文を投稿しています.この記事は第9回となります.

国体論:3章の1

ちょっと引用します.
(P92)・・・ここで注目すべきは、憲法および議会をセットとして、1890年に教育勅語が発布されたことである・・・天皇の名において出された教育勅語は、このような文脈において、封建時代を生きてきた国民にとって馴染み深い儒教的な通俗道徳を援用することで、権利主張と要求に対してタガをはめるものとして企図された・・・国民の権利主張と要求は、日本が近代国家を名乗る以上公認されるべきものであったが、まさにそれは「国体に抵触しない限りにおいて」公認されるものでなければならず、そのような制約を国民が自発的に内面化するよう導くための装置として、教育勅語は導入された・・・
引用を終わります.

つまり国民は国家に逆らうな、と云うことですね.政府高官の云う事を唯々諾々と聞く従順な国民を育てるために教育勅語があったということですね.

そして呆れることに、現政権は教育勅語を学校教育に導入する隙を狙っているみたいですが、夢よもう一度と云うことでしょうか、どうでしょう、わかりませんが・・・まあ国民主権が癪に障るのでしょうねぇ・・・
(次回へ続く)