題名:川添愛
著者:自動人形の城(東京大学出版会、2200円税別)
発行:2017年12月18日初版
言語学に関する知識度:高い
対象読者:魔法使いとか王族とか出てくる童話が好きな人、若しくは、人工知能を搭載したロボットと意思疎通をはかるにはどのようにソフトウエアを開発すべきかと云うことに関心のある人
感想:人工知能開発に於けるプログラミングの暗喩もしくは寓意として書かれた物語です.従って、普通の小説とは書かれた目的がちょっと違います.書店で置かれている棚も、文芸書の棚ではなく、理工学書の棚になっていると思います.
内容的には、王子の成長の物語とカッテリーナの復讐の物語と副大主教の贖罪の物語を合体したものになっています.若干都合よく物語が進行してしまっていますが、その分読み易いと言えば読み易いです.