茜町春彦パーソナルメディア

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「読書ログ」

題名:みみずくは黄昏に飛びたつ
著者:川上未映子村上春樹(新潮社、1500円税別)
発行:2017年4月25日

感想:村上春樹は自身の著作について、はぐらかすばかりで本当のことは語らない.そんな印象を持っていますが、本書は割と面白かったです.

興味深く読んだところは・・・物語を「くぐらせる」・・・地下へ降りていくことの危うさ・・・それが僕の洞窟スタイルだから・・・これら辺りの文章です.

それから、川上未映子は結構頑張ってインタビューしたようです.そう思いました.力及ばずでしたけれど・・・

あと、ついでに、騎士団長殺しもログっておきます.こちらは読了して2ヶ月近く経つので記憶もいくらか薄れてきていますが、大丈夫です、何とか覚えています.

(注意、ネタバレあり)前半に比べて後半は密度が薄いと思いました.手抜きと云うか、やっつけ仕事と云うか、そんな感じです.特に、伊豆の施設から顔ながの後を追って小田原に戻る地下の世界の話に、手抜き感ありです.二重メタファーはとても危険なはずなのに何ごともなく小田原に戻れて、拍子抜けでした.

僕が第3部二重メタファー編を書くならば『小田原に戻って来たのは二重メタファーの攻撃による幻想で、実はまだ地下を彷徨っているのに気付く.イデアに援助を要請し、二重メタファーを倒し、小田原に戻り、フォレスターの男が現れ、あれやこれや・・・』という感じです.

どうですか、村上さん、僕で良ければ代筆しますよ!御連絡お待ちしております.