茜町春彦パーソナルメディア

投稿は不定期です.

掌編物語

1話配信

『奥歯』小さな森の桜の木の根元の穴の中に住んでいるモグラ君は、2ヶ月くらい前から悩んでいました.左下の奥歯が浮いているような感じがしていたのです.歯医者に行くべきだと分かってはいましたが、ずるずると先延ばしにしていました. ある朝、歯を磨い…

2話配信

『アキラ100%』右手お盆、左手お盆、両手放す、両手お盆、お盆回転. 『サンシャイン池崎』両手腰、重心落す、のけぞる、溜める.「いぃぇえエェーーぇぇえーええぃイイぃィ」

1話配信

『赤いテーブル』ピンク兎さんは、白色倶楽部に潜入して情報収集をしていました.赤いテーブルを見つけた時、背後からブルー亀さんに声を掛けられました. 「あなたの名前は何と云いますか?」とブルー亀さんが訊きました.「エイブラハムリンカーンです」と…

1話配信

『トースト』ヒツジ君はトーストを作りました.食パンに板チョコを割って載せて、マヨネーズをグルグルっと掛けて、バターをその上に載せて、オーブントースターで焼きました.カカオの匂いがしてきて、バターの匂いもしてきました.出来上がりです.ヒツジ…

6話配信

『唄』馬鹿騒ぎはソーダ水の泡 弾けて飛んで消えて行く声を上げて 手を打ち鳴らせ憂うつな鬼どもを 箱の中から叩き出せ明るい夜はまだ続く 月よ、星を越えて行け言いたい事が グラスの中で舞い踊る胸の奥から笑い飛ばせ 『唄』流れて流れて、水に淀むように…

1話配信

『一人旅』旅のネズミ君は急におなかが痛くなりました.「これは腎臓結石かも知れない」とネズミ君は思いました.どんどん痛くなって来ました.どこか病院へ行こうと思いましたが、あまりの痛さで動くことも出来ず、その場に一人でうずくまっていました.半…

3話配信

『歌唄いの詩』昔のはやり歌を唄うと悲しくなります.楽しかった歌が今は悲しいのです.歌が変わったわけではありません.時が移っただけ.思い出が悲しみに変わるのです.でも私は昔の歌を唄わずにはいられない. 『道』真っ直ぐ行くのも道ですが、曲がるの…

2話配信

『自由律俳句』淀む黒田の水に稲穂は実らず、元の白川恋しき. 『漢字五七五』鶏唐揚注文非出来立冷残念次客新作熱

1話配信

『散歩』 僕は散歩をしていた. 角を曲がって少し行ったとき、道の向こうから女性がひとり歩いて来た.僕が彼女を見たら、彼女も僕を見た.僕は思わず瞬きをしてしまった.しかし彼女も同時に瞬きをしたようだった.なぜなら僕が目をつぶりかけたときに彼女…

2話配信

『コーヒー』青兎の夫婦がレストランにやって来た.ランチには、別途100円支払うと、ホットコーヒーが一杯ついてくる.300円支払うと、飲み放題になる.青兎の夫婦は、共にランチを注文した. そして、飲み放題を一人分注文して、ひとつのカップを使って、二…

3話配信

『自慢』3匹の浅蜊が集まって自分たちの殻の模様を自慢していた.1匹目の浅蜊が「私の模様の素晴らしさは東洋一なのよ」と言った.2匹目の浅蜊が「お父さんが云うには私の模様は世界一ですって」と言った.3匹目の浅蜊が自慢を言おうとした時、蛤が1匹…

4話配信

『門番』青い雄馬が赤い雌馬を連れて城までやって来た。雄馬は「中に入っても良いでしょうか」と、城の中の王様に訊いた。王様は決断出来なかったので大王様に訊いた。大王様は決断出来なかったので門番に任せた。 門番は「良い」と答えた。 『小鳥』白狐に…

3話配信

『木の葉』誰にも見えない川が流れている。誰にも見えない木の葉が舞い落ちる。誰にも見えない木の葉が誰にも見えない川の水面を流れて行く。片耳の聞こえない者が木の葉の流れていく音に気付いた。 『戦争』縞馬と呼ばれる男が、川獺と呼ばれる男を連れてや…

1話配信

『無限坂』オレンジ・ネズミ君は、フト気が付くと道に迷っていました.上っても上ってもどこまでも坂が続く、下っても下ってもどこまでも坂が続く.無限坂.そんな坂に迷い込んでしまったら、あなたはどうしますか. 1、たすけを呼ぶ2、途方に暮れる3、勇…